名画座のように…

映画素人による備忘録的ブログ

第五回「激突!」

第五回「激突!」 原題:Duel
1971(米)

監督 スティーブン・スピルバーグ
出演 デニス・ウィーバー

 

 

 

******ネタバレ注意!********

 

 

 

 

 

 

 スピルバーグ監督が無名時代に取ったテレビ映画(後に劇場でも公開)。この作品で名が売れたらしい、まぁ有名な話ですね。

 

 うん…面白い映画なんです。とても。
 久しぶりに観たけれど、楽しめました。

 

 えー、このブログには、致命的、というか構造的欠陥がありまして…基本的に、映画を観ないと書けないのです(笑)

 

で…

 

 ちょっと今回は時間的な関係もあって、じゃあ短めの映画といきましょうかね…「激突!」なんかいいかな…と思ったのが運の尽き…

 

 

 ストーリーは、というとですね…

 

 ビジネスマンであるデビット・マン(デニス・ウィーバー)が、車で商談先へ向かっている。道はアメリカの田舎道。道は一本しかなく、しかもかなりの距離を走らなくてはならない。また先方の都合で本日中に到着しなければならない。

 気持ちよく道を飛ばしてきたが、前を走る大型トレーラーに追いついてしまう。そのトレーラーはゆっくりと走り、しかも後ろにいると排気ガスがひどいので、しかたなく彼はそのトレーラーを追い越す。

 

 ところが、追い越された途端、そのトレーラーはスピードを上げ、再び彼の車を追い越し返してきた。

 

 だが

 追い越すと又、何故かゆっくりとトレーラーは走る。

 

 我慢できずに再び彼がトレーラーを追い越す…

 

 トレーラーの運転手、怒っちゃったんでしょうね。あとは幅寄せ、蛇行、体当たり、待ち伏せとまぁ無茶苦茶な運転。しかも超粘着。

 

 いま話題(苦笑)のあおり運転の一番悪質なヤツ。親玉です。

 

 というか、こういうのをあおり運転って呼ぶのホントはおかしいですよね。

 

 あおり運転って、早く行きたいのに前が遅かったりするからあおるのであって、譲ってもらったのに前でゆっくり走るとか待ち伏せるとか引き返すとか、もうそれはなにか別の犯罪ですよね。

 

 もちろんあおり運転は絶対いけません。

 

 …この間、交差点の停まっててはまずい場所に車がいたんです。
 そのタイミングで停まってしまうと、一生その交差点で過ごすことになる。まぁちょっと難しい交差点でして

 

 やむなくクラクションを鳴らしたら

 

 その車すごい勢いで加速して行きまして…途中路肩に寄せて僕の車をやり過ごそうとしてたという事がありました。

 

 あれ、絶対あおられたと思ったんでしょうね。


 家帰って

 

  変なのにあおられた

 

  必死に逃げた

 

  「激突!」みたいだった!

 

 とか家族に報告してるんでしょうかね


 …うーむ


  どうすればよかった?

 

  キミと一生交差点の仲、ですか…

 


 なんの話でしたっけ?

 

 そう、激突激突


 いや、何が言いたいかというと、この映画、面白いんですよ。だけど、いかんせん設定が単純。いや、単純だからって悪いとは限らない。テーマがきちんとしていてむしろ好感が持てます。好きです。大好きです。

 

 でもでもですね、レビューを書こうと思って観ると、要素少なすぎなんですよ。雑文追加して取れ高稼ぎたくもなるのですよ…短い映画のレビューが楽とは限らないですね…一つ利口になりました。

 

 感想ですか…

 

 スピルバーグさんは、このトレーラーを生き物のように描きたかったのだろうな、ということは感じました。


 だから、トレーラーの運転手の姿を描かない。


 意思を持った凶暴な大型生物。


 使い古されて錆だらけ。元の色なんてわからない。日本なら理由なく警官に止められるレベル。だがそれだけに迫力は満点。

 

 

 錆びた車といえば…

 

 旧車好きの友達が、錆錆の某車(ユーミンの歌に出てくるアレだったかな)を買おうとしてた時があって

 …とりあえずエンジン系治して乗れるようにして、外装はおいおい治せばいいよ…とか言ってたんです

 

 彼には言わなかったのですが、私、思いました。

 

 それ多分、警察に止められまくるよ

 

 

 また雑文だ…いや

 

  錆びた車が如何に迫力があるかを、私は伝えたかった

 


 トレーラーに話を戻すと


 最後にトレーラーが崖下に落ちてゆくとき、フィルムがスローモーションになり、鳴り響くトレーラーのクラクションが恐竜のいななきのように聞こえる…


 大型生物の最期という感じで印象的ではあります。

 


 あとは、主人公の男の一人称的に描かれていて、その心理描写ね。


 トレーラーは、主人公以外には、気のいいやつなんですよ。鉄道の運転手と警笛&クラクションで挨拶しあったり。スクールバスを助けたりとね。そのせいで、何も悪いことをしていない筈の主人公なのに、彼の方が罪悪感に似た疎外感を味わっている。なんで俺だけ?ってやつですね

 

 追い詰められていて余裕が無い分、彼が変な人に見えてしまう。理不尽な話です。まぁ人生ってそういうものですが…

 

 前回レビューが「酒とバラの日々」。これのテーマがアルコール依存症の恐ろしさを描いた作品だとして、今回の「激突!」はあおり運転の恐ろしさを描いた作品…ではないよなぁ…

 


 だって原題が「Duel」だもん…